格安スマホを選ぶ時のメール問題って?
格安スマホとか格安SIMを選ぶ方が増えています。IIJにmineo、FREETELとか、ちょっと位置づけが違いますがY!mobileやUQモバイルなど選択肢も増えています。
格安スマホに限りませんが携帯(ガラケー)やスマホを使う時、選ぶ時にメールのことを気にする人って少ない気がします。
携帯・スマホのメールって空気のように気にしていない人が多いですがメールが原因で格安スマホの満足度が下がったり変えて後悔したなんて人が多いんです。
飛行機には直接は関係ないですが、旅行やSFC修行にはスマホが必需品なのでねじ込んでみました。
それと、この記事は詳しくない人向けに違いを説明するために書いたので専門的にはちょっと違うよってこともありますがご了承ください。
そもそもメールってなに?
インターネットの普及と同時にメールという言葉は一般的になりました。
メール=手紙ってことですが、コンピューターの世界では文字メッセージのことをメールと言っています、ということにしてください。
そして、メールには種類があることをご存じですか?
種類ごとの特徴を知って上手に使い分けるとスマホが快適に使えたり、格安スマホの選び方で失敗が減ったりしますので順に見てみましょう。
4種類のメール
SMS
ショーットメッセージサービスのことです。電話番号で相手を指定して文字だけを送るサービスです。
海外で携帯を使って文字メッセージをやりするにはメジャーな方法です。
日本ではドコモやau、ソフトバンクなどがサービスを行っています。
サービス開始初期の頃、携帯会社を跨いでやり取りすることができず、このあとに説明をするMMSの陰に隠れるマイナーな存在になっています。
MMS
マルチメディアメッセージングサービスです。SMSと違って『〇〇@△△」という
emailと同じアドレス形式で相手を指定してやり取りをします。
当然、携帯同士だけでなく携帯からPCやその逆でメールの送受信ができます。
また、携帯内蔵のカメラで撮った写真を始め文字以外のデータを直接及び添付をして送ることができます。
アドレスは契約している携帯電話会社から発行されるので携帯電話会社をやめるとアドレスは使えなくなります。
PCメール
アドレスの形式は『〇〇@△△』でMMSと同じです。
携帯メールと同じではなくて携帯メールがPCメールに合わせたというのが正しい考え方です。
インスタントメッセンジャー
LINEやスカイプ、Facebookのメッセンジャーなどが当てはまります。
同じアプリを使ってお互いに登録し合った相手同士でメッセージのやり取りをします。
文章をやり取りする、文字メッセージという点ではこれらもメールの一種だと言えます。
以上4つをごく簡単に説明してみました。
文字でやり取りする方法はこんなにあります。私たちは端末や相手に合わせてこれらを使い分けています。
端末の種類ごとの使えるメール
ガラケーとスマホ。スマホについては大手(ドコモ、au、ソフトバンク)と格安(MVNO)にわけて全部で3つで考えましょう。
ガラケー
ガラケーの定義が曖昧なんですが、ここではiモードやezwebに対応した端末とします。
これらガラケーで使えるのはSMSとMMSです。
ドコモであればSMSにあたるサービスをショートメールと言ってます。電話番号しかわからない相手にも文字でメッセージが送れるので便利ですね。でも、日本は特殊でSMSが始まった頃は他社とのやり取りはできませんでした。
そこで一気に普及したのがMMSです。
MMSはキャリアメールとも言われますがPCのe-mailと同じアドレス形式で携帯↔︎PCの送受信ができます。当然、異なる携帯電話会社間でもメールのやり取りができます。
MMSは他にもSMSだとできないデータの添付に対応することで当時急速に普及しつつあった写真付きメール(写メ)も送受信できるようになりました。
そういった理由からMMSは携帯メールの主役にのし上がっていきました。
海外だとどうなの?
日本だとあまり使われていなかったSMSは海外では会社を跨いで使うことができます。
また、日本だとガラケーの頃から0円端末でカメラ付きの高機能携帯が売られていたのに対して海外では0円端末は馴染みがなかったこともありカメラ付き端末の普及が進みませんでした。最新機種(MMS対応端末)の普及速度が遅かったことで写メの需要が少なくSMSが携帯メールの主役に君臨してました。
スマホ(大手)
スマホの場合はどうでしょう?
まず、スマホではSMS、MMS、PCメール、インスタントメッセンジャーをすべて使うことができます。
ここではiPhoneを例に説明をします。
iPhoneにはメッセージアプリ(緑色)とメールアプリ(白色)というメール関連のアプリがプリインストールされています。
なぜ2つあるのか?メッセージアプリはSMSとMMS対応、メールアプリはPCメールに対応しているのです。
これ以外にアプリでインスタントメッセンジャーが使うことができます。
iPhoneのMMSはあとから
ちなみに初代と2代目にあたるiPhone3GはMMSには対応していませんでした。
アメリカ(世界)ではMMSが重要視されていなかったことの表れでしょうか。
メールアプリでPCメールに対応することでガラケー時代はPCでしか見られなかったGoogleのgmailとかプロバイダのメールをスマホから見るだけでなく送信もできるようになりました。
日本の特殊事例
ソフトバンク
iPhoneが日本で発売された時、iPhoneはMMS非対応でした。
日本独占販売のソフトバンクはMMS(キャリアメール)を提供してましたがiPhoneでは使えません。そこで出てきたのが「〜@i.softbank.jp」のメールアドレスです。
このアドレスはメールアプリに設定して使います。日本発売当初、iPhoneがMMSに非対応だったことからiPhone用メールアドレスとしてキャリアメールの代替え的に用意されました。最初のソフトバンクiPhoneはSMSがメッセージアプリ、iPhone用アドレスがメールアプリとなっていました。
1年後にiPhone3GSが登場した時、メールアプリがMMSにも対応することで「@softbank.ne.jp」のアドレスも使えるようになりソフトバンクiPhoneではSMS、MMS、iPhone用アドレスの3つのメールが提供されることになります。ちょっとややこしいですね。
au
auはiPhone4sからiPhone販売に参入しました。
Cメールと呼ばれているSMSはメッセージアプリで最初から使えました。
しかし、MMSにあたる「@ezweb.ne.jp」はソフトバンクと同じようにメッセージアプリでは使えずメールアプリで使う仕様となっていました。
ソフトバンクよりずっと後のiPhone販売参入でしたがMMSをメッセージアプリに対応させるには1年近くかかりました。
ソフトバンクと違うのは新アドレスを出さずにiPhoneに対応させたことは良かったかもしれません。
現在ではメッセージアプリでも使えるようになっていますが引き続きメールアプリでも使えます。一種類のアドレスに2つのやり方があるのはシンプルではないような気がします。
ドコモ
ドコモはiPhone5sでiPhone販売に参入しました。
iPhoneにシステムを対応させる時間は一番あったように思いますが、ショートメール(SMS)がメッセージアプリなのは他社と同様ですがMMSにあたるキャリアメールはかなりドタバタしました。
実はドコモのキャリアメールは正式にはMMSとは言えません。かなりドコモ的な独自仕様になっているようです。
まず、ドコモ版iPhone登場時しばらくの間はSMSしか使えませんでした。ドコモでiPhoneに機種変更するとメールが使えなかったのです。
(今は当然使えます)
そして取り扱い開始から数年経っていますがキャリアメールはメッセージアプリには対応していません。メールアプリでの使用です。
ソフトバンク、auとは端末が同じでも使い方が違うわけです。
スマホ(MVNO・格安スマホ)
格安の場合、SMSはオプションサービスになっていることが多いです。絶対ついているわけではありません。
さらに、MMSは提供されていません。
※Y!mobileとUQモバイルはMVNOではないので今回は格安にはいれずに説明しています。
PCメールとインスタントメッセンジャーは使うことができます。
キャリアメールは至れり尽くせり
大手3社のキャリアメールは至れり尽くせりな機能が付いています。
送信者表示
誰かからメールが来た時。アドレス帳に登録済みならその登録名でメール受信がお知らせされます。
実は同じアドレス形式のPCメールではこうはいきません。送信側で送信者名の設定をしていないとダメなのです。受信する側がアドレス帳にどんな登録をしていても送る人がメール設定をするときに決めた名前が表示されます。
キャリアメールではそもそもメールの送受信設定がないので気にすることはほぼないはずです。
大手3社の携帯はスマホを含めてメールソフトとアドレス帳が裏で連動して名前で表示されるなど至れり尽くせりな仕様になってます。
迷惑メール対策
他にも迷惑メールフィルターも機能的には充実しています。
段階別の自動設定や、ドメイン指定受信・受信拒否。それでもなくならない迷惑メール対策としてPCメール遮断の機能もあります。
そして、これらは端末で設定するのではなくサーバー側で設定がされるので機種変更をしても再設定の必要がありません。
格安スマホにキャリアメールはない
※格安の定義も曖昧ですが自社で電波を持っているY!mobileとUQモバイルはここでは格安から除外します。
格安スマホ・SIMのサービスでもメールは提供しています。しかし、ここで提供されているメールはMMSではなくPCメールです。
PCメールからMMSにメールを送った場合、迷惑メール対策でPCメールが遮断されていればメールは届きません。
始末が悪いのは迷惑メール対策で自分のメールがどのような状態で対策をされているかを知らない人が多いことです。
PCメールを遮断していることを忘れている。また、メールの種類の違いを知らないからPCメールから遮断されているアドレスにメールを送って届かないことをキャリアのせいにするユーザー。
遠くない将来を考えればスマホが増えてLINEなどのインスタントメッセンジャーを使う人がより増えてきます。
メール問題は今だけの問題ではありますがまさに「今」メールのやり取りができなくなるかもしれない問題です。